<目次>

ミツカン、菊正宗酒造のビジネスの軸は、私たちの口に直接入りリアルに皆さんの舌で評価される商品です。その味になじみ親しみ、評価いただくからこそ、長年に渡り多くのファンがいます。そこには「努力=伝統」があります。果たしてお二人は『受け継がれてきた伝統の中から何を守り、何を打破して、新しいことに挑戦しようと考えているのか?』… そんなテーマで対談していただきます。

どうぞよろしくお願いいたします(笑)

どうぞよろしくお願いいたします(笑)
今回お二人が着ているTシャツについて

Tシャツは両社のグローバル化の意思が込められています。
ミツカンは和食における調味料やゆず果汁など、菊正宗は日本酒など、現在積極的に日本が誇る食文化やそのおいしさを海外へ広める活動を行っております。
ミツカンと菊正宗は、現在コラボ第一弾として、ミツカンのゆず果汁原料と、菊正宗の日本酒を合わせた「日本酒ゆずカクテル」を香港の日本食レストランやローカルレストランにご提案させていただいております。
それにちなんで、ゆずと日本酒のデザインと両社のロゴマークを入れたTシャツをお二人にご着用いただいております。


今日はカジュアルに、「和気あいあいとした雰囲気でできたらいいね」と事前に裕子さんと話していまして、「Tシャツに合う服装でいこう」とご提案いただきました。ジーンズと迷ったんですがちょっと振り切れずにややかためになってしまって、ちょっと反省しています(笑)

嘉納さんらしい真面目なお人柄が出ていてよろしいんじゃないかと思います。(笑)
まずはお二人の親交について

弊社は皆さんご存じの通り、酒粕を原料としてお酢を造るビジネスを最初に始めました。
その酒粕を酒屋さんである菊正宗様を含めて、いろいろなお取引先様から仕入れています。今回の対談にあたり調べたところ1890年代から既にお取引があったと聞いています。
特に戦後、原料の酒粕を調達することが非常に難しい中で、弊社のその時の社長が「ヤミで仕入れた酒粕を使ってお酢を作ることは良くない」と考えていました。

やはり適正な価格で適正な品質のものを使ってお酢を造って皆様にお届けしたいという思いがあったと思っています。
そういう中で、嘉納(菊正宗酒造)様から「ヤミで売らないんだったら、うちがきちんと届けてあげるよ」と、温かい励ましをいただいて、調達していただいたというエピソードがあります。

ミツカンさんの社内の記録にもそういうことをきっちり残していただいているようでして、我々菊正宗のことも大切な企業だよ、と残していただいていると聞いています。ありがとうございます。
私どもの会社(菊正宗酒造)、あるいは家の伝統精神である「嘉納家伝統精神」というのが記録としてあるんですけども、
この中には「正品正価」、「正しい品を正しい価格で」という言葉が残っていまして、そのエピソードはまさにそのものですね。

「きちんとした価格で我々は売りたい。」
両家の価値観が、多分共鳴し合っていたのかなと思います。

「お客様にいいものを適正な価格でお届けしたい」というのは、弊社も大事にしてきたことで、本当に共感したんだなと思いますし、
共感して取り組んでくださったことは非常に感謝していて、祖父が生前、菊正宗様のお酒を必ず毎日のように飲んでいました (笑)。

MIM(ミツカンミュージアム)にお邪魔した時に、御社の「やがて、いのちに変わるもの。」というメッセージに触れました。「酒粕を原料にしてお酢づくりは始まった」というのは、御社の歴史であり、お酢の歴史でもあるんですかね。

我々はその酒粕を供給させてもらって非常に感慨深い、ミツカンさんの原点に関与させてもらえているというのは非常に感慨深いなというふうな記憶があります。

ありがとうございます。